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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ノリタケ、千代建、楽天、住友大阪

■ノリタケ <5331> 261円  +8 (+3.2%)   本日終値
 27日、ノリタケ <5331> が発行済み株式数(自社株を除く)の4.01%にあたる600万株(金額で17億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い手掛かり。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は10月1日から14年3月20日まで。同時に、14年3月期の連結経常利益を従来予想の15億円→13億円に13.3%下方修正し、増益率が31.1%増→13.6%増に縮小する見通しとなったが、特に売り材料視はされなかった。

■千代田化工建設 <6366> 1,180円  +32 (+2.8%)   本日終値
 千代建 <6366> が反発。日経新聞が30日付で「千代田化工建設は2015年度に川崎市で、世界初となる水素燃料の大型供給基地を建設する」と報じたことが買い材料視された。報道によると「エコカーの本命とされる燃料電池車に1日当たり4万台分に充填する量を供給でき、燃料コストを3割下げられる」という。燃料電池車はトヨタ <7203> とホンダ <7267> が15年に一般消費者向けの市販車を発売する計画で、燃料電池車の普及に伴う将来的な業績への寄与を期待する買いが向かった。

■楽天 <4755> 1,485円  +32 (+2.2%)   本日終値
 楽天 <4755> が反発。30日付の日経新聞が「楽天は電子商取引(EC)事業で年内にシンガポール市場に参入する」と報じたことが買い材料視された。報道によると「東南アジアなどでインターネット利用環境の整備が進み、EC利用者が増え始めており、事業基盤をいち早く確立する」としている。早ければ12月1日にも事業を開始するとしているほか、既にEC事業を行っている台湾ではクレジットカード「楽天カード」を発行し、現地での決済に対応させるという。EC利用者の拡大が続く東南アジアでの売上高増加に期待した買いが向かった。

■住友大阪セメント <5232> 395円  +7 (+1.8%)   本日終値
 住友大阪 <5232> が反発。日経産業新聞が30日付で「住友大阪セメントは土壌汚染物質を吸着し除去する新薬剤を開発した」と報じたことが買い材料視された。報道によると「従来の薬剤は一度吸着した有害物質が酸性雨などで溶け出すことがあったが、新薬剤ではこれを改善した」という。土壌汚染が土地の有効活用の障害になっているとの指摘も多く、新薬剤の開発による土地浄化のコスト低減や工期短縮に期待する買いが向かった。

■みずほFG <8411> 213円  -9 (-4.1%)   本日終値
 みずほFG <8411> が大幅に続落。27日、金融庁が傘下のみずほ銀行に対し、一部提携ローンにおける反社会的勢力との取引を把握しながらも事実上2年以上も放置していたとして、業務改善命令を発動したことが嫌気された。立ち入り検査を行った結果、自動車購入者を対象とする信販会社などを経由した提携ローンで、合計230件の不正取引が発覚した。同庁では経営責任の明確化や問題事案への取り組みと法令等遵守に取り組む経営体制の明確化、再発防止のための方策などを10月28日までに提出することを求めている。

■ルネサス <6723> 468円  -9 (-1.9%)   本日終値
 27日、ルネサス <6723> が8月から2度にわたって実施してきた早期退職優遇制度への応募結果を発表。応募人数は2316名となり、計画に届かなかったことが嫌気された。同社では構造改革に向け、8月1日から29日までの期間とその後に延長した9月11日から18日まで期間において、合計3千数百名の早期退職者を募集していた。他社への移籍や自然減の社員を含めると約3000人の人員減となったが、それでも計画をやや下回る。構造改革がなかなか進んでいないことが浮き彫りとなり、投資家の失望を誘った格好となった。同日には赤字事業となっていた、中国鉄鋼大手・首鋼総公司との半導体デバイスにおける合弁事業を解消すると発表したが、特に材料視されなかったようだ。

■クレックス <7568> 1,349円  +299 (+28.5%) 一時ストップ高    本日終値
 27日、クレックス <7568> [JQ]がMBO(経営陣による買収)を実施し、1株1275円でTOB(株式公開買い付け)を行うと発表したことが買い材料。同社会長が代表を務めるSHC(非上場)が買い付け、非公開化によりM&Aなどを通じたLPガス事業の拡大、介護関連事業への参入検討などを進める。買付期間は10月1日から11月13日まで。TOB価格が27日終値を21.4%上回るとあって、本日の株価はこれにサヤ寄せする形で買い気配値を切り上げた。

■トータルメデ <3163> 1,366円  +300 (+28.1%) ストップ高    本日終値
 27日、トータルメデ <3163> [JQ]に対してメディシス <4350> が子会社を通じてTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社化を目指すと発表したことが買い材料視された。TOB価格が27日終値の3倍の3200円とあって、本日の株価はこれにサヤ寄せする形で買い気配値を切り上げた。買付期間は30日から11月19日まで。

■コープケミカル <4003> 149円  +5 (+3.5%)   本日終値
 27日、コープケミ <4003> が14年3月期上期(4-9月)の連結経常損益を従来予想の4000万円の赤字→2億1000万円の黒字(前年同期は1億6500万円の赤字)に上方修正し、一転して黒字に浮上する見通しとなったことが買い材料。主力の肥料が例年に比べて前倒しで出荷され、売上が計画を上回ることが寄与する。生産量の増加で原価率が低下することも利益を押し上げる。閑散期である上期の同利益の通期計画(3.2億円)に対する進捗率が65.6%に達する見込みとあって、通期業績の上振れを期待する買いが向かった。

■萩原工業 <7856> 1,358円  -111 (-7.6%)   本日終値
 27日、萩原工業 <7856> [東証2]が70万株の公募増資とオーバーアロットメントによる売り出しに伴う15万株の第三者割当増資を実施するほか、既存株主による30万5000株の株式売り出しを発表したことが売り材料視された。新株発行が最大で80万5000株と発行済み株式数の12.9%におよぶ規模とあって、株式価値の希薄化や株式の需給悪化が懸念された。発行価格は10月9日から16日までのいずれかの日に決定。最大で約11億9400万円の調達資金は、設備投資資金に充てるほか、インドネシアにある同社子会社への投融資資金に充当する。

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