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【市況】27日の香港市場概況:反発、上海自由貿易区の発表で上げ幅を拡大する場面も


27日の香港市場では主要指数のハンセン指数が反発となり、前日比82.01ポイント高(+0.35%)の23207.04で取引を終えた。H株指数(本土企業株で構成)は同46.67ポイント安(-0.44%)の10494.36、レッドチップ指数(中資企業株で構成)は同7.80ポイント高(+0.18%)の4423.23だった。

前場は小高い水準でのもみ合いに。前日の米国株高や中国の堅調な経済指標は支援材料となったものの、米財政問題への警戒感が相場の足かせとなった。また、来週には中国本土の国慶節連休を控えていることもあり、様子見ムードが強まった。後場に入ると、中国国務院(内閣に相当)が「上海自由貿易試験区」の全体方針を発表したことを受けて、ハンセン指数は一時1%近く上昇する場面もあったが、大引けにかけては再び上値を削る展開となった。

ハンセン指数の構成銘柄では、テンセント(00700/HK)が2.15%高。足元の株価下落を受けて、押し目買いの動きが強まったもよう。また、中国中煤能源(01898/HK)が0.85%値を上げた。中国では26日に発電用石炭の先物取引がスタート。期先限月で5%以上の上昇を見せるなど、発電用石炭価格の先高感が強まっている。

一方、利豊(00494/HK)が0.18%安。米ウォルマート・ストアーズの受注削減報道を否定したことで朝方は買い戻されたが、再び売りに押された。そのほか、中国工商銀行(01398/HK)、中国銀行(03988/HK)など本土系銀行が総じて軟調だった。四半期末の接近や大型連休を前に、流動性のひっ迫を警戒する向きが一部で根強いもようだ。

ハンセン銘柄以外では、天津発展(00882/HK)が14.29%高と大きく上昇。上海自由貿易試験区の全体方針が発表されたことで、自由貿易区の設立が噂されている天津市関連として注目が集まった。半面、玖龍紙業(02689/HK)が5.93%下落。前日大引け後に発表した6月本決算は10%弱の増益となったものの、バランスシートの悪化が嫌気された。

《KO》

 提供:フィスコ

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