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【市況】11日の香港市場概況:5日ぶり反落、一時23000回復も利食い売り圧力が強まる


11日の香港市場では主要指数のハンセン指数が5営業日ぶり反落となり、前日比39.51ポイント安(-0.17%)の22937.14で取引を終えた。H株指数(本土企業株で構成)は同60.73ポイント安(-0.57%)の10636.71、レッドチップ指数(中資企業株で構成)は同12.21ポイント高(+0.28%)の4430.52だった。

ハンセン指数は5月末以来となる23000台回復でスタートしたものの、ほどなくマイナス圏に転落した。オバマ米大統領がシリアへの軍事介入承認の採決延期を議会に要請したと伝わり、シリア懸念が後退。ただ、これを受けて原油価格が下落するとの見方から、石油株が売られた。また、指数ウエート上位の中国移動(00941/HK)にアップル絡みの失望売りが出たことも相場の押し下げ要因に。足元の株価上昇の反動や目先の達成感から利食い売り圧力も強まった。

ハンセン指数の構成銘柄では、中国移動が朝高後に下落し、0.80%安で取引を終了。米アップルはこの日、北京で初となる新製品発表会を開催。「中国移動との提携が明らかになるのでは」との期待が高まっていたが、実際の内容は米国の発表会のビデオを流すだけだったようだ。結局、中国移動との提携の話は出なかったという。

半面、テンセント(00700/HK)が400HKドルの大台に乗せ、連日で上場来高値を更新した。外資系証券による強気の評価が相次いでいることや、モバイルゲーム事業の成長を期待した買いが続いた。このほか、中国移動と競合する中国聯通(00762/HK)が1.46%値を上げた。

ハンセン銘柄以外では、アップル関連が大幅安。瑞声科技(02018/HK)が4.17%安、富智康(02038/HK)が4.76%安となった。アップルが発表した「iPhone」の廉価版モデルについて、中国では割高で、価格訴求力が低いと指摘されている。一方、中国の発電量が8月に2桁増を回復したことを受け、華電国際電力(01071/HK)など電力セクターが上昇した。

《KO》

 提供:フィスコ

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