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前場に注目すべき3つのポイント~リスク回避姿勢の中で好業績銘柄などへの押し目を拾う動き


23日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:リスク回避姿勢の中で好業績銘柄などへの押し目を拾う動き
■前場の注目材料:イオン、今期の中国事業の営業利益9倍との観測
■東洋紡、帝人から買収、ポリエステルフィルム事業、100億円、海外で拡大


■リスク回避姿勢の中で好業績銘柄などへの押し目を拾う動き

23日の日本株市場は、引き続き米中関係の悪化を警戒した不安定な相場展開が続きそうである。22日の米国市場では、NYダウが100ドル安、ナスダックは34pt安と軟調。トランプ政権が、ビデオ監視機器メーカーなど複数の中国企業に対して米国製部品などの調達禁止を検討しており、米中関係の悪化懸念から売りが先行した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比50円安の21230円。円相場は1ドル110円30銭台で推移している。

米中関係が泥沼化する中、国内についても携帯キャリア3社がファーウェイ製品の発売延期の動きをみせているほか、パナソニック<6752>は米国がファーウェイと米企業の取引を原則禁止する方針を打ち出したことを受け、ファーウェイや関連会社との取引を中止したことを明らかにするなど、国内でも影響が出てきている。さらに、中国による報復措置でアップル製品へのボイコットが起きる可能性を指摘する声も聞かれる中、ハイテク株への影響が警戒される。

その他、23-26日にかけて欧州連合 (EU) の加盟国で欧州議会選挙が実施される。メイ首相の退陣圧力は強まっており、合意なきEU離脱が現実味を増している状況であり、リスク回避姿勢の流れが強まりそうである。

一方で、米中貿易摩擦は6月下旬に開催予定の主要20カ国・地域(G20)首脳会議で米中首脳会談を予定していることから、それまでは大きな進展をみせてくることは考えづらい状況といった見方がコンセンサスである。報道などから進展期待が高まる局面もあろうが、短期的なアルゴリズムによる先物主導の展開が中心となるため、短期的に振らされたとしても、比較的冷静な対応が期待される。

G20通過後のアク抜け等への思惑も次第に高まってくると考えられ、内需主導で外部環境に振らされ難い好業績銘柄などへの押し目を拾う動きが出てくるだろう。また、リスク回避姿勢の中では、低位材料株などでの短期的な値幅取り狙いの売買も活発化することになりそうだ。


■イオン、今期の中国事業の営業利益9倍との観測

イオン<8267>の2020年2月期の中国事業の営業利益が前期比9倍の130億円程度になりそうだとの観測が報じられている。総合スーパーや商業施設「イオンモール」などを手掛けており、小売りや不動産の損益が改善すると伝えている。また、海外子会社の会計基準の変更も利益を押し上げる。


■前場の注目材料
・日経平均は上昇(21283.37、+10.92)
・VIX指数は低下(14.75、-0.20)
・米長期金利は低下
・日銀のETF購入
・追加金融緩和への期待
・消費増税の延期観測
・株安局面での自社株買い

・椿本チ<6371>異常時、自動で停止、IoT搭載小型ギアモーター投入
・東洋紡<3101>帝人から買収、ポリエステルフィルム事業、100億円、海外で拡大
・住友電<5802>欧焼結部品2社買収、販路を活用
・日信号<6741>利益率10%に、21年度、駅の保安ロボで新事業
・武田<4502>米ファンドと新会社、消化器疾患薬を開発


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・特になし

<海外>
・特になし

《SF》

 提供:フィスコ

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