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22日の米国市場ダイジェスト:NYダウ100ドル安、投資家のリスク選好姿勢が後退


■NY株式:NYダウ100ドル安、投資家のリスク選好姿勢が後退

米国株式相場は下落。ダウ平均は100.72ドル安の25776.61、ナスダックは34.88ポイント安の7750.84で取引を終了した。トランプ政権が、ビデオ監視機器メーカーなど複数の中国企業に対して米国製部品などの調達禁止を検討しており、米中関係の悪化懸念から売りが先行。注目のFOMC議事録では、大半の当局者がインフレ圧力の弱まりは一時的だとするパウエル議長の意見を支持しており、利下げを示唆する内容は含まれなかった。発表後に株価を押し上げるには至らず、終日軟調推移となった。セクター別では、医薬品・バイオテクノロジーや公益事業が上昇する一方で自動車・自動車部品や半導体・半導体製造装置が下落した。

半導体のクアルコム(QCOM)は、米連邦取引委員会(FTC)が起こした独占禁止法訴訟に敗訴し急落。携帯端末のアップル(AAPL)は、一部アナリストが中国による報復措置で同社製品へのボイコットが起きる可能性を指摘したほか、ゴールドマン・サックスが目標株価を引き下げ軟調推移。百貨店のノードストローム(JWN)やホームセンターのロウズ(LOW)は、決算内容が嫌気され大幅下落。一方で、ディスカウントストアのターゲット(TGT)は、決算内容が予想を上振れ上昇した。

23-26日にかけて欧州連合 (EU) の加盟国で欧州議会選挙が実施される。EU離脱協定に合意していない英国も参加するが、英国内ではEU離脱派の「ブレグジット党」が世論調査で支持率首位となり、多くの国民が離脱を望んでいるようだ。一方で、メイ首相の退陣圧力は強まっており、合意なきEU離脱が現実味を増している。

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■NY為替:米中摩擦の激化懸念再燃による株安で円買い優勢

22日のニューヨーク外為市場でドル・円は、110円43銭から110円24銭まで下落し、110円36銭で引けた。米トランプ政権が中国の監視カメラ最大手についても米企業による取引の制限を検討しているとの報道を受けて、欧米株安となり、米10年債利回りが2.37%台まで低下し、ドル売り、円買いが優勢になった。米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨への反応は限定的だった。


ユーロ・ドルは1.1180ドルまで上昇後、1.1150ドルまで下落し、そのまま引けた。ユーロ・ポンドの売り買いに連れたとみられる。ユーロ・円は123円35銭まで上昇後、122円98銭まで下落した。


ポンド・ドルは1.2624ドルから1.2694ドルで上下。メイ英首相の去就に絡みブレグジットの先行きに関する思惑で売り買いが交錯した。ドル・スイスフランは1.0067フランから1.0098フランまで上昇した。

■NY原油:大幅続落で61.42ドル、EIA週報在庫も予想外に大きく増加

NY原油先物は大幅続落(NYMEX原油7月限終値:61.42↓1.71)。62.78ドルから61.03ドルまで下落した。この日発表された米エネルギー情報局(EIA)週報(週次石油在庫統計)で、国内全体の原油在庫が減少予想に反して大幅な増加になったほか、原油先物の受け渡し拠点オクラホマ州クッシングの在庫やガソリン在庫も増加したことで、売りが急速に広がった。4月30日-5月1日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨発表後は、株価、金利、為替が小動きとなるなか、引けに向けてやや買い戻された。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 28.49ドル -0.20ドル(-0.70%)
モルガン・スタンレー(MS) 43.49ドル -0.90ドル(-2.03%)
ゴールドマン・サックス(GS)195.52ドル -3.59ドル(-1.80%)
インテル(INTC) 44.00ドル -0.46ドル(-1.03%)
アップル(AAPL) 182.78ドル -3.82ドル(-2.05%)
アルファベット(GOOG) 1151.42ドル +1.79ドル(+0.16%)
フェイスブック(FB) 185.32ドル +0.50ドル(+0.27%)
キャタピラー(CAT) 123.56ドル -1.39ドル(-1.11%)
アルコア(AA) 24.24ドル -0.50ドル(-2.02%)
ウォルマート(WMT) 102.23ドル +1.11ドル(+1.10%)
スプリント(S) 6.67ドル -0.55ドル(-7.62%)

《SF》

 提供:フィスコ

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