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富田隆弥の【CHART CLUB】 「5月高値まで押し目買い」


◆勢いよくスタートした4月相場だが、その勢いは序盤だけで後は足踏みが目立つ。 日経平均株価2万1000円台、NYダウ2万6000ドル台、為替(ドル円)111円台と、いずれも節に差し掛かっての足踏みだ。定石通りの「スピード調整」と見ることもできるし、昨年来の高値圏の節でもあり、「頭打ち」懸念が燻っていることも否定できない。このもみ合いからの放れの方向が焦点になってこよう。

◆日本は5月から「令和」時代がスタートするが、10連休を控えてマーケットは積極的なポジションを取りづらく、日々薄商いとなっている。連休前にはヘッジポジションも入るだろう。だが、連休中に海外マーケットで波乱がなければ、休み明けに買い戻し(ショートカバー)主導で上昇する可能性も高まる。5月ゴールデンウイーク明けに日経平均株価が高値をつけることが多いのは、そうした需給も大きく関係している。

◆ならば、今年も連休明け5月に高値を取りに行く可能性は十分にある。「令和」の始まりでご祝儀買いも加わるに違いない。勿論、連休中の海外で波乱がなければの話だが、先延ばしになっている米中首脳会談への期待が根強いほか、FRBのハト派(利上げ見送り)姿勢もあって米国株にはカネ余りの運用マネーが世界から流入している。景気減速や業績伸び悩みの懸念などはここでのもみ合いでかなり織り込んでおり、米国株は昨年高値に挑戦してもおかしくない。

NYダウ(10日終値2万6157ドル)の昨年高値は2万6951ドル(10月3日)、ナスダック(10日7964ポイント)の昨年高値は8133ポイント(8月30日)であるから、もみ合いを上放れるなら最高値更新は難しくない。そうなれば日経平均株価(11日2万1711円)も2万2000円台乗せから2万3000円トライとなるだろう。

◆ただし、昨年高値から6カ月を経過し「期日向かい」「高値期日」という局面で、5月になれば「株を売って旅に出ろ」(セル・イン・メイ)というジンクスのタイミングになる。こうしたスケジュールや需給要因を踏まえると、当面の日本株は米国株が崩れないことを条件に「連休明け高値」がイメージされる。それまで「押し目買い」の地合いが続いてもおかしくない。

(4月11日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ


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