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【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 近づく改元、新元号関連に注目!


「近づく改元、新元号関連に注目!」

●ハードル高い創薬関連株への投資

 改めて思うのは、バイオなど医薬品開発関連株に対する投資の難しさだ。アルツハイマー治療薬の研究開発では国内では群を抜いているとされているエーザイ <4523> は21日、米製薬大手バイオジェンと共同開発中だったアルツハイマー病(AD)治療薬「アデュカヌマブ」の後期臨床試験2試験を打ち切ると発表した。

 独立データ監視委員会(DMC)が治験での主要評価項目達成の可能性は低いと判断したためという。

 「アデュカヌマブ」はエーザイにとってまさに期待の新薬候補であり、内藤晴夫社長自らがその効能、開発への意気込みをインタビューなどで語っていた。

 それが「主要評価項目達成の可能性は低い」というのだから、エーザイの失意は当然大きいが、投資家もその思いを共有することになってしまった。

 大量の売りを浴びて、株価はこの原稿を書いている時点ではストップ安売り気配だ。

 このような動きを見ると、やはり「医薬品開発=創薬関連株」にはとても投資ができない。こうなるため、私はかねがね「創薬関連株には近づかない方がよい」と繰り返しているのだが、正直あまり効き目はない。

  創薬関連株は一旦上がりはじめると、とてつもない上がり方をすることが時たまあるため、それに期待する投資家が案外多いのだ。それでも、敢えて申し上げたい。

 “創薬関連株には資金が余っている時以外近づくな”

 と。それでもという場合は、新薬開発の成功に期待するのではなく、みんなが騒いでいるので一応付き合ってみるかぐらいの気持で投資し、ある程度上がったら降りてしまうことだ。新薬の開発に成功するかどうかなど考えず、株式市場での人気の盛り上がりぶりで投資するのだ。

 こうすれば比較的安全に投資できる。

●新元号で特需期待される関連株は?

 さて、創薬関連株への投資は難易度が極めて高い。これを説明するのにスペースをほとんど使ってしまったが、市場環境についても一言。

 FRB(米連邦準備制度理事会)は年内の金利引き上げ回数をゼロにすると表明した。これは文句なしに株価支援材料になる。

 そこで、注目銘柄。まずは5月から 新元号の時代が始まるのに備え、セントラル警備保障 <9740> だ。

 新天皇即位では思いがけないことが起きてはならないため、 警備はこれまで以上に厳重にせざるを得ない。それに即位後、トランプ大統領の訪日、大阪ではG20開催などのビッグイベントが続くため、セントラル警備保障だけでなく、セコム <9735> も同様に注目される。

 新元号の時代に入り、明らかに需要が増えるのが印刷物だ。それにネットで応じるシステムを構築しているのがラクスル <4384> [東証M]になる。

 印刷されたDM(ダイレクトメール)や小型貨物の運送代行に強いディーエムソリューションズ <6549> [JQ]も印刷周辺銘柄として魅力的だ。

 駅近くのゲストハウスなどで 結婚式をはじめ、多彩なイベントを開催するエスクリ <2196> は結婚式ラッシュが見込めるため、株も期待が持てる。

 新元号関連銘柄から離れて有望銘柄を探してみると、コインランドリー運営のWASHハウス <6537> [東証M]、ビッグデータ分析・活用に強いブレインパッド <3655> がある。ともに下落局面からの蘇生開始中だ。

2019年3月22日 記

株探ニュース

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