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富田隆弥の【CHART CLUB】 「2月末、変化日高値の形成に注意」


NYダウナスダックが12月3日の高値をついに捉えた。日経平均株価は2万1000円の節を払い2万1500円台に乗せ、中国・上海株も底値から浮上となり200日移動平均線にタッチするなど、米中通商交渉の進展観測を背景に同時株高の勢いが増してきた。ただし、NYダウ、日経平均ともにクリスマス安値から2カ月を経過し、テクニカル指標には過熱感が漂う。上向きが続くうちは流れに従うべきだが、過去に2月末に高値を打つケースは少なくなく、ここからの調整には注意しておく。

◆同時株高を牽引するNYダウは20日現在、上値を2万5986ドルまで伸ばし、次に昨年11月8日高値2万6277ドルを、そして10月3日の過去最高値2万6951ドルを目指す勢いにある。リスクオン復活とともに世界の投資マネーが米国に流れ込んでいる。だが、昨年1月高値の2万6616ドルを含めてNYダウの2万6000ドル台はチャート上の厚い節だ。

◆日経平均は21日現在、4日続伸で2万1553円まで上値を伸ばす。75日移動平均線(2万1160円)を突破し、次いで26週移動平均線(2万1719円)や日足一目均衡表・遅行線の「雲」下限(2万1900円台)を目指す流れにある。ただ、日足のRCIは9日線、13日線、25日線がいずれも80%以上に集まり、過熱感を漂わす。そして、間もなく3月を迎える。期末として意識される3月だが、日本では納税期でもあり、「彼岸底」という言葉があるように中旬まで軟調に推移することは珍しくない。

◆日米とも12月安値から9週を経過した。NYダウは9週連続上昇(20日現在)で、日足RCIは日本株同様に高値警戒を示す。株価上昇に伴い楽観論も増えてきた。そうしたことを含めて、ここからは変化日を高値圏で迎えて「どのような高値を形成するか」もポイントになってくる。

◆「山高ければ谷深し」、戻り強ければ調整深しとなるリスクもある。その意味で、日経平均なら節目の2万1000円を、NYダウなら25日移動平均線(2万5012ドル)を下値ポイントにしておく。それを維持しているなら上昇基調継続だが、もし割り込むなら要注意となる。

(2月21日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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