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【中国の視点】NOPEC法案:米議会で再浮上、OPECとロシアの歩み寄り阻止が狙い


「石油生産輸出カルテル禁止(NOPEC)法案」は今月7日、米下院司法委員会で可決された。ただ、本会議で審議されるかどうか現時点では明らかにされていない。

これまで棚上げされてきたNOPEC案は再浮上している背景には、原油価格が4年ぶりの高値水準に戻っていることや、石油輸出国機構(OPEC)がロシアなどと協力する姿勢を示しているためだ。

海外メディアによると、サウジアラビアなど石油輸出国機構(OPEC)のメンバーは、ロシアが主導する産油国10カ国と正式な同盟関係の構築を模索しているという。正式な同盟関係が結ばれれば、世界の原油価格に対するサウジやロシアの影響力が高くなる。NOPEC法案が米議会で再浮上していることがこうした動きを阻止する狙いがあるとみられている。

米トランプ大統領は、OPECが原油価格を維持する目的で減産を実施するとの方法を強く批判している。ただ、トランプ大統領はNOPEC法案を支持すると表明していない。

中国の専門家は、米国がサウジとの関係を重視しており、NOPEC法案は簡単に実施することが困難だとの見方を示した。また、サウジアラムコ(サウジアラビア王国の国有石油会社)の傘下企業モティバ・ エンタープライジズがテキサス州に大型石油精製施設を保有しており、米国で人口2位のテキサス州の議員はNOPEC法案を支持する公算が小さいと予想した。
《AN》

 提供:フィスコ

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