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NYの視点:FOMCは現状で利上げ軌道修正する姿勢見せず、株安受け


米中貿易摩擦の長期化や地政学的リスクの上昇を懸念しナスダックが2008年の金融危機以降で最悪を記録する中、ほとんどの連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーの発言から、緩やかな利上げ軌道を修正する姿勢は全く見当たらない。

2018年のFOMC投票権を有するアトランタ連銀のボスティック米総裁は23日の講演で、経済の逆風として、「貿易政策や市場の変動」を挙げたものの、連邦公開市場委員会(FOMC)の利上げ軌道を停止させる理由はほとんどないとの見解を示した。

リスクはむしろ上方だと指摘。経済は強く、FRBによる支援はもはや必要ないとの見方で、2018年と2019年の成長見通しを引き上げたことを明らかにした。一方で、企業が長期的投資を拡大するかどうかには依然懐疑的な見解を示した。経済が過熱気味な中で、過剰な刺激策を維持した場合、最終的に景気後退につながり、低収入の国民をかえって苦しめると警告した。このため、中立水準に向けた緩和策の緩やかな解除が適切であると分析。中立水準は不透明ながら、おそらく、あと2,3回の利上げが必要になるだろうとした。「今年、1年間で4回の利上げを支持する」と、12月の利上げを支持する方針を表明。

カプラン米ダラス連銀総裁は「政治的な批判で、FRBの使命に関する焦点が変わることはない」と言及。トランプ大統領の忠告や株安にかかわらず、FOMCは依然、あと2,3回の利上げ軌道を維持すると見られる。

《CS》

 提供:フィスコ

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