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ユーロ週間見通し:もみ合いか、イタリアの財政赤字に対する警戒感も


■弱含み、イタリア財政問題などを意識したユーロ売り

先週のユーロ・ドルは弱含み。トリア財務相続投による安心感からイタリア国債利回りは低下し、ユーロ買いになったが、欧州委員会は予算案に難色を示し、ユーロ売りが優勢となった。米連邦公開市場委員会(FOMC)会合の議事要旨で利上げ継続支持が確認されたこともユーロ売り・ドル買い材料になった。取引レンジ:1.1433ドル-1.1621ドル。

■弱含みか、イタリア財政赤字に対する警戒感残る

今週のユーロ・ドルは弱含みか。イタリアの財政政策をめぐる同国と欧州連合(EU)の対立は解消しつつあるが、イタリアの財政赤字問題は引き続きユーロ売り材料となりそうだ。25日に開かれる欧州中央銀行(ECB)理事会では、来年夏以降の利上げという従来方針を堅持するとみられ、利上げ継続姿勢を堅持する米連邦準備制度理事会(FRB)との違いからユーロ売り・ドル買いに振れやすい。

予想レンジ:1.1400ドル-1.1600ドル

■弱含み、イタリア財政赤字に対する市場の警戒感高まる

先週のユーロ・円は下げ渋り。欧州委員会がイタリアの予算を却下する可能性が強まり、ユーロ売りが優勢となった。しかしながら、・イタリア政府は、2019会計年度の財政赤字目標を対国内総生産(GDP)比2.1%に引き下げる可能性があると報じられたことや、イタリアのディマイオ副首相は「イタリア政府は債務を返済し、ユーロや欧州連合に留まることを公約する」と述べたことから、対円レートの下げ幅は縮小した。取引レンジ:128円32銭-130円29銭。

■もみ合いか、イタリアの財政赤字に対する警戒感も

今週のユーロ・円はもみ合いか。イタリアの財政赤字縮小に対する懐疑的な見方は残されており、リスク選好的なユーロ買いは抑制される見込み。欧州中央銀行(ECB)は25日の理事会で金融政策の現状維持を決定する見込みだが、利上げ時期を来年夏以降とする方針は維持される見通しであることから、米国との金利差拡大の思惑は後退せず、ユーロはやや伸び悩む可能性がある。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・24日:10月マークイット製造業PMI(予想:53.0)
・25日:欧州中央銀行(ECB)理事会(金融政策は現状維持の予想)

予想レンジ:128円00銭-131円00銭

《FA》

 提供:フィスコ

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