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トレードステーションで学ぶ! 2018年上半期の振り返りと夏のトピックス


こんにちは。フィスコ企業リサーチレポーターの馬渕磨理子です。8月も終わり、4-6月期の決算も一巡しました。ここから年末の相場へと向かうわけですが、ここで一度、今年前半の企業業績全体についてと、直近にありましたトルコショック、そしてマザーズ市況について解説したいと思います。

■海外情勢の上半期振り返り

直近の4-6月期決算では、企業業績が好調を維持し、最終的な儲けを示す連結純利益が前年同期に続き、2年連続で最高益を更新しました。19年3月期の業績も上振れする可能性があります。現時点での計画では前期比0.3%減ですが、当初の予想は2%減でしたので、減益幅を確実に縮めた格好となっています。米中貿易摩擦は懸念されますが、3年連続で最高益となる可能性もあります。

また、市場が米中貿易戦争に慣れてきたなか、トルコ当局によるアメリカ人牧師の拘束からアメリカの制裁関税、通貨リラの下落、そしてユーロや欧州危機の懸念に発展しました。トルコリラの下落は、単なる新興市場にありがちなボラティリティの大きさにとどまらず、脆弱な南欧銀行の不良債権問題のリスクが台頭したといえます。下落要因としてトルコは元々経常赤字国であり、経常赤字がGDPに占める割合が5.5%と世界最大級である点があります。

■日本マザーズ市場の上半期振り返り

では、実際に日本市場、特にマザーズ市場について見ていきましょう。

今年の1月24日に高値1367ポイントをつけてから、右肩下がりの展開となっています。マザーズ指数が節目の1000ポイントを割り込んでから、押し目買い運気は高まらず、個人投資家のマインドや需給悪化は鮮明となっています。

マネックス証券の「トレードステーション」では、マザーズと日経平均のチャートを重ね合わせ、好きな点を支点として自分好みに変化率チャートを作ることができます。私も実際にインデックスの変化率チャートを作成してみました。個別銘柄で利用した場合は、競合他社比較などができ、非常に面白いチャート分析です。

作成した変化率チャートを見てみると、マザーズ指数は、昨年末から8月末までで-22.05%、日経平均は-4.8%と、マザーズ指数の下落が目立っています。マザーズ市場においては、今年前半での大型新規上場メルカリ<4385>のインパクトが大きかったと思われます。大型であるメルカリの株価が上昇した場合は、マザーズ指数の上昇に大いに貢献してくれる可能性があります。ただ、上場後初めての決算を受けて大きく売られているのが現状です。

他にも、マザーズ主力の株も目先は見直し材料が見出しにくい状況にあります。しかし、個別銘柄に焦点を当てると、全体相場の影響を受けにくい小型株、あるいは比較的需給の良好な銘柄が選好されやすい状況です。特に内需(ディフェンシブ)銘柄が受け皿となっているといえます。

■銘柄選別には、トレードステーションのホットリストやマトリックス機能を使おう!

今後は11月の米中間選挙を控えて、より銘柄の選定が厳しくなるといえそうです。そんなときは、「トレードステーション」のホットリストやマトリックスを活用して銘柄の選別を行うのがおすすめです。私もこの機能を活用して銘柄の選別を行っています。

ホットリストでは、全取引所、東証一部、二部、マザーズ、ジャスダックなどの市場を絞ってランキングを調べることができます。さらに、ランキング条件を期間指定したり、ランキングの範囲を市場で絞り込んだりすることもでき、銘柄発見をサポートしてくれます。

また、私はホットリストである程度絞った銘柄を、レーダースクリーンへ登録しリスト化しています。例えば、広告・マーケティング関連のマザーズ企業のみを集めて、チャートを見ながらそれぞれの企業を比較します。そのなかでPR Timesのように増収増益基調で一部昇格が決まる企業を事前に探し出すのも、マザーズ市場を見る楽しみの一つです。そのほか、決算により動き出した銘柄をレーダースクリーンで監視リストに入れておくのも有益だと思います。

さらに、デイトレードには欠かせないマトリックスという機能があります。マトリックスでは、価格別の出来高が表示され、値動きの分析もサポートしてくれますし、発注、注文、取り消しがワンクリックで、訂正はドラッグ&ドロップというシンプルな操作で実現できます。さらに、マトリックスとチャートは非常に相性がいいので、5分足、マトリックス、日足といったように、ぜひ自由に組み合わせてみてください。

このような分析方法で、私が気になった銘柄としてデータセクション<3905>を見てみましょう。

データセクションはソーシャルメディア分析やビックデータの収集・調査・分析を展開し、マーケティングリサーチ、AIによる画像分析を企業に提供しています。7月にはKDDIが筆頭株主となる資本業務提携を実施し、新たな成長に踏み出しています。8月10日に決算を発表し、19年3月期第1四半期の連結経常利益は2300万円に急拡大しています。このように、決算をきっかけに大きく動き出す銘柄は非常に注目されます。

実際にデータセクションの日足は、決算の前後で大きく動いています。この後どこで売買するのかの判断は非常に難しくなってくるのですが、マトリックスチャートと5分足チャートを照らし合わせることにより、出来高が表示されますので、売買するタイミングを見定めることができます。

「トレードステーション」では、日経平均、マザーズ、市況全体を俯瞰した分析ができ、銘柄の選別、業界比較、そして日々の値動きを追うマトリックス、それぞれを自分好みに分析することができます。ぜひ皆さまのトレードに役立ててみてください。

(フィスコ企業リサーチレポーター 馬渕磨理子)

《HH》

 提供:フィスコ

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