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21日の香港市場概況:ハンセン0.6%高で3日続伸、石薬集団が9.9%上昇


21日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比154.77ポイント(0.56%)高の27752.79ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が105.27ポイント(0.99%)高の10737.63ポイントとそろって3日続伸した。売買代金は1003億2500万香港ドルにやや拡大している(20日の売買代金は936億8300万香港ドル)。

内外株高が追い風。米中通商交渉の進展期待が強まるなか、昨夜の米株が続伸したことを好感した。本土市場の上海総合指数が続伸したことも、買い安心感につながっている。

ハンセン指数の構成銘柄では、抗生物質・ビタミンC生産の石薬集団(1093/HK)が9.9%高、光学部品OEMメーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が8.8%高と上げが目立った。石薬集団にとっては、20日に公表した中間4割増益を受け、ブローカー各社が軒並み強気の投資判断を示したことが刺激材料。同社主席は決算説明会で、毎年2~3の新規薬剤を市場投入すると説明した。舜宇光学に関しては、自社株買いの初実施が手がかり。市況の動向に応じて、一段の自社株買いを行う可能性もあるとしている。今月13日に発表した中間業績が市場予想を大幅に下回ったことを受け、舜宇光学株は翌14日に前日比24.1%安と急落。20日までの5営業日で累計28.1%下落していた。このほか、不動産デベロッパーの碧桂園HD(カントリー・ガーデン:2007/HK)が7.9%高と大幅続伸。中間業績の7割増益が買い材料視された。

中国の保険セクターも軒並み上昇。衆安在線財産保険(6060/HK)が9.2%高、新華人寿保険(1336/HK)が3.4%高、中国太平洋保険集団(2601/HK)が2.2%高、中国平安保険(2318/HK)が1.4%高で引けた。インターネット専業保険で中国最大手の衆安在線財産保険については、ソフトバンクグループ(9984/東証)系ファンドと共同で海外市場開拓に着手する方針を明らかにしたこともプラス。主にアジア市場で、保険とテクノロジーを融合した「インシュアテック」事業を展開していく見通しだ。

紙・パルプ、空運セクターもしっかり。玖龍紙業(2689/HK)が4.1%高、理文造紙(2314/HK)が2.5%高、中国東方航空(670/HK)が6.2%高、中国国際航空(753/HK)が6.1%高、中国南方航空(1055/HK)が5.7%高とそろって続伸した。紙製品各社は原料を輸入し、空運各社は米ドル建て債務の比率が高いため、人民元相場の下げ一服が引き続き材料視されている。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、人民元レートの対米ドル基準値を3営業日続けて元高方向に設定した。上海外国為替市場でも、元高の動きが続いている。

本土市場は続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比1.31%高の2733.83ポイントで取引を終えた。保険株が高い。空運株や紙・パルプ株インフラ関連株、消費関連株、医薬株、不動産株、ハイテク株なども買われた。


【亜州IR】

《FA》

 提供:フィスコ

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