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貿易摩擦の解消、トルコと米国の関係進展はあるのか? 住信SBIネット銀行(三井智映子)


皆さん、こんにちは。フィスコリサーチレポーター三井智映子の「住信SBIネット銀行の気になるレポート」です。

先週はトランプ大統領のトルコやロシアに対する制裁により、新興国通貨が下落。なかでもトルコリラの急落が相場の重しとなりました。16日にムニューシン米財務長官が「トルコ当局が拘束している米国人のブランソン牧師を解放しなければ、トルコに追加制裁を科す用意がある」とトルコへの追加制裁を示唆しており、今週も動向が気になるところです。

また、引き続きアメリカをめぐる貿易摩擦が相場の懸念となっていますが、16日午後に中国と米国の通商担当者が11月の多国間の首脳会議を目処に貿易摩擦の解消へ協議を進めると報じられたことで、ダウは買い優勢に転じています。トランプ大統領は中国をけん制しており、米中通商交渉の行方に注目が集まっています。

さて、今週のマーケットはどうなるのか?チェックすべきポイントについて住信SBIネット銀行の「ウィークリーレポート」を見てまいりましょう。

まず22日~23日に行われる米中通商交渉に注目し、『23日には米国が中国からの輸入製品279品目160億ドル相当に25%の追加関税措置が発動され、中国も同規模の米国からの輸入品に関税を課す措置も発動されます』と伝えています。そして、『こうした中で報復合戦を繰り返す流れに歯止めを掛けることができるか米中通商交渉の行方が注目されます。この交渉がこじれることになれば更なる規模の追加関税が示唆される可能性もあり、リスク回避志向が強まる可能性もあるだけに注目されます』との見解を示しています。

次に、23日~25日に米国ワイオミング州で開催される米ジャクソンホールについて取り上げています。ジャクソンホール会議は米ジャクソンホールで行われる経済シンポジウムで、2014年にドラギECB総裁が金融緩和政策を示したことや、2016年にFRBのイエレン議長が早期利上げ発言をしたこともあり、注目される経済イベントです。

レポートでは『中でも日本時間24日の夜のパウエルFRB議長の講演が注目されます』と伝えており、『米FRBが年内あと2回の利上げを行うことが確実視され、新興国通貨が軟調地合いにある中、こうした動きに懸念を示すのか注目されます』と指摘。続けて、『貿易問題の影響が金融政策に影響を及ぼす可能性に言及があるか注目です。このジャクソンホールの前に公表されるFOMC議事要旨は、パウエル議長講演のヒントになるとされるだけに注目されます』と分析しています。

為替の値動きについては、『昨晩トランプ大統領のドル高歓迎発言に続き、クドローNEC(国家経済会議)委員長も「強いドルは米国に対する信頼の表れ」としてドル高を容認する発言をしており、米中通商交渉やパウエル議長の講演内容次第ではドル高に上振れる可能性もあるだけに先週8月13日の110円11銭を当面の下値として112円台を目指すことが出来るか注目です』と解説しています。

また、今週はトルコ市場が休場で流動性が低下することが考えられますね。トルコ市場については『トルコは今週休場となり流動性が低下する中、トルコと米国との対立に融和の兆しが見られるか緊張が高まるか、情勢次第では新興国通貨の動向にも影響が及ぶ可能性があるだけに引き続き注意が必要かもしれません。しかし、今回のトルコ下落は新興国危機には発展しないと思われます』と紐解いています。

最後に、今週のドルの値動きの見通しについて『米中通商交渉進展への期待のほか、パウエルFRB議長の講演などを通じて、あらためて米FRBの金融政策の方向性の違いが強調されることとなればドルは堅調地合いへと転換していくと予想します』と考察しています。

参考にしてみてください。今週も頑張ってまいりましょう!

上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「ウィークリーレポート」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子

《HH》

 提供:フィスコ

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