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前週末20日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―


■オンコリス <4588>  638円 (+100円、+18.6%) ストップ高

 オンコリスバイオファーマ <4588> [東証M]がストップ高。同社は19日、国内外の研究機関と開発を進めている腫瘍溶解ウイルス「テロメライシン」について、同日から開催されている第16回日本臨床腫瘍学会で、食道がんを適応症とするテロメライシンと放射線の併用に関する医師主導臨床研究の結果が発表されたことを明らかにした。この研究結果では、手術不能・化学療法不適応の食道がん13例のうち、局所での奏効率(薬物療法の効果を示す割合)は8例で完全奏功、3例で部分奏功し、両方をあわせ84.6%となった。これまでに重篤な副作用は報告されていないとしており、今後の展開などが期待されるかたちとなったようだ。

■日本リビング保証 <7320>  4,740円 (+700円、+17.3%) ストップ高

 住宅設備の保守・保証トータルソリューション事業などを手掛ける日本リビング保証 <7320> [東証M]が続急騰、一時ストップ高まで買われた。同社は19日、4月の改正宅建業法の施行以降、検査実施件数が大幅に増加し、4~6月の建物状況調査(インスペクション)の実施件数が前年同期比で約560%になったことを明らかにしており、これが材料視されたもよう。また、子会社のリビングポイントが8月から「投資用物件など共同住宅の一棟まるごとインスペクションプラン」、「買主向けあっせん用 設備調査・シロアリ検査プラン」の新サービスを提供すると発表していることも買い手掛かりとなったようだ。

■ナノキャリア <4571>  556円 (+80円、+16.8%) ストップ高

 ナノキャリア <4571> [東証M]がストップ高。20日正午過ぎ、台湾オリエント・ユーロファーマ(OEP)社と、「NC-6004」の頭頸部がんを対象とした欧米を含む地域の共同開発についてライセンス契約を締結したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同契約により、NC-6004の頭頸部がんを対象とした臨床開発は、両社共同で実施する欧米・アジア地域(日本を除く)における免疫チェックポイント阻害剤と併用した国際共同治験になるという。また、ナノキャリアは欧米地域の開発権をOEP社にライセンスし、その対価として開発マイルストン総額800万ドルを受領するとしている。

■レノバ <9519>  2,111円 (+242円、+13.0%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。再生エネルギー関連株が高い。レノバ <9519> が一時ストップ高と急騰し上場来高値を更新したほか、サニックス <4651> 、グリムス <3150> [JQ]、イーレックス <9517> 、エヌ・ピー・シー <6255> [東証M]などが高い。20日付の日本経済新聞は、「日本企業の間で、事業に使う電力を全て再生可能エネルギーで賄おうとする動きが広がってきた」と報道。富士通 <6702> は月内にも使うエネルギーを全て再生エネで賄うことを目指す企業連合「RE100」に加盟するほか、丸井グループ <8252> は30年までに全量を再生エネに切り替えるという。日本での再生エネルギー普及に弾みがつくとみられ、20日は同関連株に買いが流入した。

■エラン <6099>  2,986円 (+324円、+12.2%)

 東証1部の上昇率2位。エラン <6099> が続急騰。19日大引け後、18年12月期上期(1-6月)の連結経常利益を従来予想の4.9億円→6.3億円に28.6%上方修正。増益率が10.9%増→42.5%増に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。介護施設向けレンタルサービスの利用者数が伸び、売上高が計画を上回ったことが寄与。収益性改善策の進展に加え、販管費が想定を下回ったことも利益を押し上げた。なお、通期の経常利益は従来予想の9.9億円(前期は9.2億円)を据え置いた。

■Jティッシュ <7774>  1,285円 (+94円、+7.9%)

 ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング <7774> [JQG]が反発。同社は自家培養表皮や軟骨など再生医療製品の開発を手掛けており、受託事業も行う。19日取引終了後、外傷などに起因する二次性の変形性膝関節症への適応拡大に向けて、再生医療等製品「自家培養軟骨ジャック」の治験計画届書を提出したことを発表、これを手掛かり材料に投資資金が流入した。

■PRTIME <3922>  3,430円 (+240円、+7.5%)

 PR TIMES <3922> [東証M]が続急伸し、連日で上場来高値を更新している。米中貿易摩擦問題が重しとなり輸出関連に積極的な買いが入りにくい状況が続くなか、好業績の内需関連として物色人気を集めている。13日に発表した19年2月期第1四半期(3-5月)の経常利益は前年同期比85.9%増の1.3億円に拡大した。地方銀行などとの連携強化を背景にニュースリリース配信サイト「PR TIMES」を利用する企業の増加基調が続いている。上期計画の1.9億円に対する進捗率は66.7%と高水準で、業績上振れが期待できる状況にある。また、同社は東証1部への市場変更の準備を進めており、1部昇格候補としても注目されている。

■UUUM <3990>  5,880円 (+400円、+7.3%)

 UUUM <3990> [東証M]が急反発。岩井コスモ証券は19日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は6500円としている。同社は動画共有サイト「ユーチューブ」への動画投稿を通じて収入を得る「ユーチューバー」のマネジメント会社。人気のユーチューバーを数多く抱え、高い成長を続けている。同証券では、動画広告市場の拡大や収益基盤の強化により中期的な成長が期待できると指摘。19年5月期の連結営業利益は会社計画8億5000万円に対し10億円(前期比40%増)への増額修正を予想している。

■Jディスプレ <6740>  142円 (+8円、+6.0%)

 東証1部の上昇率8位。ジャパンディスプレイ <6740> が続伸。SMBC日興証券が19日付で、投資評価を「3」から「2」へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、同社が手掛ける北米最大手スマホメーカー向けの新液晶モデルは、想定通りに6月から量産投入されたとしており、今後は量産歩留まりや発売時期などが注目されると指摘。あわせて19年3月期の営業利益予想を50億円から220億円へ、20年3月期を100億円の赤字から270億円の黒字へ上方修正したが、一方で、増資による発行済株式数の変更などを考慮し、目標株価は150円から140円へ引き下げている。

■アイティメディア <2148>  582円 (+32円、+5.8%) 一時ストップ高

 アイティメディア <2148> [東証M]が大幅高で3日続伸。同社は19日、ソフトバンクグループ <9984> 傘下のソフトバンク コマース&サービスとの合弁会社であるアイティクラウドが、米国のG2 Crowdと日本国内での法人向けITレビュープラットフォーム事業で業務提携したと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。G2 Crowdは、米国で法人向けITレビュープラットフォームを手掛ける企業で、運営する「G2 Crowd」には累計40万件以上のレビューが投稿されている(7月現在)。今回の提携では、G2 Crowdが持つレビューなどのコンテンツをアイティクラウドに提供するほか、日本国内及びアジア地域で共同事業の展開を検討するとしている。

■アニコムHD <8715>  4,725円 (+250円、+5.6%)

 東証1部の上昇率9位。アニコム ホールディングス <8715> が6日続伸し年初来高値を更新。20日付けの日本経済新聞朝刊で「三井住友銀行は飼い犬や猫の医療費を補償するペット保険の取り扱いを月内に始める」と報じれられており、なかで、商品についてはアニコムHD傘下のアニコム損害保険の商品で3つのプランから選べるようにするとしていることから、これを好材料視した買いが入った。銀行の窓口でペット保険を取り扱うケースはまれで、記事によると大手行では初めてという。三井住友銀行にとっては顧客との接点の増加につながるほか、アニコムHDには契約数の拡大につながるとの期待が強まっているようだ。

■ベクトル <6058>  2,352円 (+111円、+5.0%)

 ベクトル <6058> が急反発。19日の取引終了後、企業の人事評価制度の導入や運用の支援事業を中心とする人事関連クラウドサービスを展開するあしたのチーム(東京都中央区)の株式を取得し、子会社化すると発表しており、これを好感した買いが入った。今回の子会社化は、7月31日付であしたのチーム株3630株を約32億円で取得するというもので、これによりベクトルは、15年に子会社を通じて出資(議決権所有割合2.8%)した分を合わせて3830株(議決権所有割合54.1%)を所有することになる。グループとして経営も含めたさらに強力なサポートを行うことで、あしたのチームの新たな段階の成長を実現するとともに、グループ価値の向上も図るとしている。同件に伴い、19年2月期の連結業績予想について、売上高を240億円から264億円(前期比31.4%増)へ上方修正した。なお、営業利益は38億円(同25.6%増)、純利益は19億円(同33.3%増)で据え置いた。

■メルカリ <4385>  4,800円 (+205円、+4.5%)

 メルカリ <4385> [東証M]が大幅高で3日続伸。19日の取引終了後、フリマアプリ「メルカリ」の国内累計出品数が7月13日現在で10億品を突破したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。「メルカリ」は、13年7月2日にサービスを開始。スマートフォン1つで売買できる手軽さや、売れる楽しさ、掘り出し物を探して買う楽しさのほか、エスクロー決済システムを導入することで支払いのトラブルを防ぐなど安全・安心なプロダクト開発を強化することで多くの利用者からの支持を得ている。同社では今後も人工知能(AI)などのテクノロジーを活用し、より手軽で安全・安心なマーケットプレイスを目指すとしている。

■ネクスウェア <4814>  373円 (+9円、+2.5%)

 ネクストウェア <4814> [JQ]が高い。ネットワーク運用やシステム受託開発を手掛けているが、ブロックチェーン技術に積極的に踏み込んでいるのが特徴で顔認証システム分野への展開も注目されている。19日取引終了後、子会社ネクストキャディックスがケーブルテレビ施設管理Webシステム「Cadix―MapServer」とKDDI <9433> が提供する「プロアクティブアラーム検知サービス」のシステム連携オプションの提供を開始すると発表、目先はこれが材料視された。

■イーガーディ <6050>  2,800円 (+57円、+2.1%)

 イー・ガーディアン <6050> が反発。同社は19日、SNS上でのゲームに関する投稿を発見し、自発的にフォローや対応を行う新サービス「ゲーム向けアクティブサポートサービス」の提供を開始したと発表しており、これを好感した買いが入った。同サービスは、公式アカウントとは別にアクティブカスタマー専用アカウントを開設し、これまで同社が培ってきたノウハウを生かした「ペルソナ設計+ゲームキャラクター運営」でリプライやアクションを行うのが特徴。また、TwitterやFacebook以外にも、App StoreやGoogle Playのユーザーレビュー、英語・中国語などの多言語対応など、さまざまな条件での対応が可能としている。

■イー・ギャラ <8771>  2,057円 (+39円、+1.9%)

 イー・ギャランティ <8771> が3日ぶりに反発。20日付けの日本経済新聞朝刊で「8月、企業が持つ売掛債権を一括して保証する事業に参入する」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、与信管理が煩雑な小口債権をたくさん持つ製造業や卸売業のニーズがあると判断し参入するとしており、1年間で100億円分の保証を引き受ける計画だという。サービス拡大による業績への貢献が期待されているようだ。

■アルパイン <6816>  2,499円 (+41円、+1.7%)

 アルパイン <6816> が反発。「物言う株主」として知られる米ヘッジファンドのエリオット・インターナショナルが19日付で財務省に提出した変更報告書で、エリオットと共同保有者の同社株式保有割合が5.12%から6.30%に増加しており、需給思惑から買いが入ったようだ。なお、保有目的は「投資。状況に応じ重要提案行為などを行う」。また、報告義務発生日は7月18日となっている。

■イグニス <3689>  1,562円 (+26円、+1.7%)

 イグニス <3689> [東証M]が3日続伸。19日の取引終了後、出資先の韓国メモリー社(ソウル市)がブロックチェーン技術を活用したゲーム開発を開始し、年内に提供を開始すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。メモリー社は、「LINE 大富豪」や「にゃんこ大戦争」のスピンオフゲームである「にゃんこレンジャー」、サンリオ <8136> のキャラクターを活用したフェイスブックインスタントゲーム「Hello Kitty Disco Pop」などのスマホゲームアプリの開発・運営を手掛ける企業。近年、オンラインゲームの世界ではブロックチェーン技術を活用したゲームが登場し始めていることから、メモリー社ではその成長性に着目し、これまで培ってきたスマホゲームアプリ開発・運営のノウハウを生かし、ブロックチェーンゲームの開発・運営を行うとしている。

■テックファム <3625>  1,527円 (+25円、+1.7%)

 テックファームホールディングス <3625> [JQG]やインターライフホールディングス <1418> [JQ]、日本金銭機械 <6418> 、オーイズミ <6428> 、コナミホールディングス <9766> などカジノ関連が高い。19日の参院内閣委員会で、カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案が可決し、20日に成立したことを受けて、カジノ整備が本格的にスタートするとの期待から買われたようだ。なお、実施法案ではカジノ認定数の上限を全国3ヵ所としていることから、今後は候補地の選定などの話題が注目されそうだ。

■カプコン <9697>  2,815円 (+41円、+1.5%)

 カプコン <9697> が6日続伸。19日の取引終了後、コーエーテクモゲームス(横浜市港北区)から提訴されていた審決取消訴訟において、コーエーテクモの請求を棄却する同社勝訴判決を受けたと発表しており、これを好材料視した買いが入った。訴訟の対象となっていた特許は、ゲーム状況が特定の状況にあることを判定した場合、プレイヤーに対して“画像情報からは認識できない情報(例えば、背後に敵がいること)”を、コントローラを振動させることで知らせるもの。今回の判決により、同特許の有効性が知的財産高等裁判所に確認されたことになる。

■GMO <9449>  2,619円 (+29円、+1.1%)

 GMOインターネット <9449> が堅調。同社は20日、今夏に配信を予定しているスマートフォン向けゲーム「キャプテン翼ZERO~決めろ!ミラクルシュート~」の事前登録者数が150万人を突破したと発表。期待感が株価を押し上げるかたちとなったようだ。このゲームは、主人公らの成長を体験できるリアルタイムシミュレーションサッカーゲームで、4月2日から事前登録を開始している。なお、150万人突破を記念し、事前登録特典を追加したこともあわせて発表している。

※20日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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