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反転上昇相場“リード役”を探せ! 注目トリプルメリット株リストアップ <株探トップ特集>


―プラス圏一時浮上は良化の兆し? 反転に備える“増益&割安&好取組”銘柄は―

 1日の東京株式市場は、米国の保護主義的な通商政策への警戒感台頭を嫌気した前日の欧米株安を受け、売り先行のスタートとなった。ただ、売り一巡後は、円安・ドル高進行を支えにプラス圏に浮上した。後場は多くの時間帯で、小幅高水準で推移したものの、大引け間際にマイナス圏に沈んだ。今回は、今後の反転上昇相場のリード役として期待される、今期予想経常利益が大幅増益予想で、PER割安、好取組の3拍子揃った銘柄に注目した。

●エア・ウォーター、産業ガスがエレクトロニクス向けなどに好調

 エアウォータ <4088> は5月11日、19年3月期の連結業績予想を発表した。売上高は8200億円(前期比8.8%増)、経常利益は500億円(同11.9%増)、最終利益は280億円(同11.2%増)を見込む。産業用ガスでは、エレクトロニクス関連を筆頭に、鉄鋼、化学、自動車、建設など、国内製造業の幅広い分野で引き続き堅調な需要が継続する。原油価格上昇などにより製品市況の改善が進むケミカル関連事業では、特長ある製品群を製造する化学会社としての安定した事業基盤をもつ子会社の川崎化成工業を軸として、ファインケミカルや炭素材などの機能化学品分野の再構築を図り、機能化学品メーカーとして安定した収益を持続的に生み出す事業構造への転換を進める。

●洋缶HD、包装容器関連機械設備の販売が増加へ

 東洋製罐グループホールディングス <5901> は5月15日、19年3月期の連結業績予想を発表した。売上高8000億円(前期比1.9%増)、経常利益350億円(同19.7%増)、最終損益は220億円の黒字(前期は247億4000万円の赤字)を見込んでいる。今期は包装容器関連機械設備や機能材料・電子部品向け鋼板の販売が増加する見通し。さらに、グループ全体でのコスト削減効果や減価償却費の減少なども業績回復に貢献する。

●ティーガイア、デジタル版QUOカードを新たな収益基盤に

 ティーガイア <3738> が5月1日に発表した19年3月期業績予想で、売上高5400億円(前期比2.3%減)、経常利益200億円(同30.4%増)、純利益135億円(同32.9%増)と大幅増益を見込む。主力のモバイル事業では、一部販路の変更で販売台数が減少するものの、移転・改装などの店舗機能拡充やICTの活用、変形労働制の浸透により生産性を高めることで利益を確保する見通し。また、ソリューション事業では、法人需要の拡大から販売台数・サービス獲得ともに増加を見込む。一方、決済サービス事業では、プリペイド決済市場の成長を受け、「デジタル版QUOカード」という新たな収益基盤の創出を目指す。年間配当は前期比18円増の73円を予定している。

●ウシオ電機、光学装置がスマホ向けなどに拡大基調

 ウシオ電機 <6925> は5月10日、19年3月期の連結業績予想を発表した。売上高は1800億円(前期比3.7%増)、経常利益は140億円(同16.2%増)、最終利益は115億円(同4.5%増)を見込む。映像装置では、固体光源化の市場ニーズに対応した高付加価値なRGBレーザープロジェクターの販売が拡大する。一般映像分野では、引き続きアミューズメントパークやイベントなどを中心としたエンターテインメント向けの販売が増加する。光学装置では、プリント基板向けおよび次世代スマートフォン用メーン基板向け直描式露光装置の需要は引き続き堅調に推移する。また、スマートフォンに搭載する電子部品の小型化、高機能化を背景とした電子デバイス向け投影露光装置の販売も拡大する見込み。

●レンゴー、通販向け段ボールの数量増見込む

 段ボール国内トップのレンゴー <3941> が5月11日に発表した19年3月期の連結業績予想は、売上高6500億円(前期比7.3%増)、経常利益320億円(同38.1%増)、最終利益は210億円(同26.3%増)と大幅増益を見込み、9期ぶりに過去最高益を更新する見通しだ。今期は、食品・飲料や通販向け段ボールの数量増が見込めるうえに、段ボール価格の値上げ浸透効果が期待できる。

●キトー、巻き上げ機の販売伸長に期待

 キトー <6409> は5月15日、19年3月期の連結業績予想を発表した。売上高は580億円(前期比5.1%増)、経常利益は51億円(同34.5%増)、最終利益は35億円(同23.4%増)を見込んでいる。今期は旺盛な設備投資需要が継続するなか、国内を中心に巻き上げ機などの販売が伸びるほか、1月に買収したフィンランドのクレーン製造会社の業績上積みなども収益を押し上げる。グループ会社間の相乗効果拡大を図るべく、サプライチェーン改善、合理化によるコスト削減を図る。

●コメリ、今期は全業態合わせて30店舗の出店を計画

 コメリ <8218> が4月27日に発表した19年3月期の連結業績予想で、売上高3580億円(前期比4.7%増)、経常利益188億円(同10.0%増)、純利益117億円(同7.3%増)と2ケタ経常増益を見込む。EDLP(エブリディロープライス)の推進などで集客力を高め、既存店売上高を前期比0.1%増と想定。また、メガホームセンターの「パワー」業態11店舗、中型店「ホームセンター」業態を業務転換を含め6店舗、小型専門店「ハード&グリーン」業態13店舗の計30店舗を出店し、さらなるドミナント化の推進で業績拡大を見込んでいる。

●OCHIHD、リフォーム需要取り込みや非住宅市場の開拓図る

 OCHIホールディングス <3166> は5月7日、19年3月期の連結業績予想を発表した。売上高1015億円(前期比6.8%増)、経常利益は23億8000万円(同15.2%増)、最終利益は15億5000万円(同13.8%増)を見込む。耐震やゼロエネルギー住宅、高齢者などに配慮した住宅に関連する商材の提案促進、リフォーム需要の取り込み、非住宅市場の開拓など成長分野での販売を図る。なお、年間配当計画を前期比4円増配の24円としている。

◆主な19年3月期経常大幅増益予想の割安・好取組銘柄◆
               信用
銘柄 <コード>     増益率  倍率  株価  PER
東京エネシス <1945>  21.7  0.58  1296  12.2
日本粉 <2001>     13.8  0.60  1819  16.2
OCHIHD <3166>  15.3  0.85  1492  12.7
ティーガイア <3738>  30.4  0.39  3015  12.4
レンゴー <3941>    38.1  1.03   984  11.6

セ硝子 <4044>     42.2  0.37  2447  16.0
エアウォータ <4088>  11.9  0.42  2113  14.7
カネカ <4118>     12.9  0.87  1122  16.0
アステラス <4503>   22.0  0.59  1694  15.7
理ビタ <4526>     12.4  0.42  4315  15.7

フジミインコ <5384>  10.0  0.53  2620  16.6
洋缶HD <5901>    19.7  0.47  1836  16.9
文化シヤタ <5930>   23.7  0.40   992  12.3
アイダ <6118>     16.4  0.66  1269  16.0
キトー <6409>     34.5  0.82  2326  13.6

ウシオ電 <6925>    16.2  0.52  1394  15.5
ロジスネクス <7105>  30.6  0.12  1121  13.9
日産車体 <7222>     7.4倍 0.26   992  15.4
ハークスレイ <7561>  15.4  0.93  1055   9.9
コメリ <8218>     10.0  0.81  2769  12.0

センコーHD <9069>  11.5  0.31   865  11.4
トナミHD <9070>   11.0  0.57  7640  14.4

※株価は1日終値、単位:%、倍、円

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