ＰＳＳ、今期経常を赤字拡大に下方修正

診断装置「geneLEAD12」については、量産開始しているものの、立ち上げ段階にあり、安定生産には細かな問題も残っています。そのため、現状の生産分はOEM先への供給を優先しており、自社販売分の確保が困難な状況のため、本格的な自社販売を開始するには、もう少し時間が必要な状況となっています。　これら自社販売については、2月上旬の業績予想の修正時点においては、当初予算から大きな変更をせず、様々な遅れをキャッチアップして予算達成を目指しておりましたが、現時点での営業状況と期末までの残期間を勘案すると予算達成は非常に困難な状況となりました。そのため、装置の販売見込みについては、売上高2,414百万円（予想比△13.5％）と致しました。　試薬・消耗品に関して、装置の使用に伴い消費される性質のため、装置販売の増加に伴う売上拡大を計画していたものの、上記のとおり装置販売の見込みを下方修正することに伴い、試薬・消耗品の販売見込みについても、売上高1,201百万円（予想比△19.1％）と致しました。　概ね、以上のことから、当連結会計年度の売上高予想は、4,450百万円（予想比△12.7％）へと修正いたします。＜損益について＞　当第３四半期連結累計期間までの実績に加えて、売上高予想の下方修正に伴い、売上総利益の見込みを1,480百万円（予想比△15.9％）と致しました。　販売費及び一般管理費は、これまでの予想どおり2.060百万円を据え置きました。その結果、営業損失の予想として△580百万円（従来予想は△300百万円）と致しました。　当第３四半期連結累計期間に発生している為替差損や非支配株主に帰属する四半期純損失などを勘案し、経常損失の予想は△640百万円（従来予想は△340百万円）、親会社株主に帰属する当期純損失の予想は△610百万円（従来予想は△360百万円）と致しました。　なお、通期業績予想に関する第４四半期（4～6月）の為替予想は、３月末のレート水準を適用し、１ドル＝112.69円、１ユーロ＝127.57円にて換算しております。＜今後の見通しについて＞ 　当社の主力製品はOEM製品が中心となっていますが、今後は、DNA自動抽出装置であるMagLEADシリーズや全自動遺伝子診断装置であるgeneLEADシリーズを中心として、更にDNA抽出試薬（将来的には診断用試薬の提供も視野に入れる）も提供することで、自社製品のラインアップを充実し、代理店との協力による販売網を構築することで、自社販売活動にも注力していく所存であります。また、製造工場であるエヌピーエス（株)や大館試薬センター、更に外注先の工場と協力し、当社と一体となって製品コストダウンに注力していく所存であります。 　既に、これらの活動を開始しておりますが、当連結会計年度において、実績として有意義な数字を示すまでには至りませんでした。しかしながら、引き続き来期に向けて、積極的に活動してまいりたいと考えております。※業績予想につきましては、発表日現在において入手可能な情報に基づき作成したものであり、実際の業績は、今後様々な要因によって予想数値と異なる場合があります。